木材の加工工程における乾燥について知りたい乾燥方法や時間とは

木材の加工工程で必要となる「乾燥」は、木材の品質を保持するうえで重要な工程です。木材を害虫や湿気から守るためにも、乾燥は適切に行いましょう。木材を乾燥させる理由や木材を乾燥させる方法について解説します。

木材の品質を保つためには「乾燥」は要ともいえる加工工程です。天然乾燥や人工乾燥などの方法がありますが、どのように乾燥が行われているか、わからない方も多いでしょう。木材は、乾燥させる方法や時間によって品質の良い木材となります。この記事では、木材を乾燥させる理由や具体的な乾燥させる方法についてご紹介します。

1.木材を乾燥させる理由

木材は、時間が経過するとともに水分が蒸発し小さくなることが特徴です。つまり、木材を乾燥させないまま販売してしまうと、お客様の手元に渡ってからサイズが変わってしまう恐れがあります。木材は十分に乾燥させることで、腐朽菌と呼ばれる木材を分解させてしまう菌の発生を抑えることができます。また、木材は乾燥させると、硬くなり折れや曲がりにも強くなります。つまり、お客様が満足できる品質の木材を用意するためには、乾燥させる工程は必要不可欠だといえるでしょう。

2.木材を乾燥させる方法

木材を乾燥させる方法には、天然乾燥・葉枯らし乾燥・水中乾燥・人工乾燥の大きく分けて4種類があります。それぞれに乾燥させる期間や方法も全く異なるため、伐採した木材に合わせた方法を採用するようにしましょう。以下ではそれぞれの方法についてわかりやすく解説します。

天然乾燥の方法

天然乾燥とは、枝や葉を取り除き製材をした後に木材を自然に乾燥させる方法です。天然乾燥のメリットは、コストを抑えることができ、木材の色やツヤを保持させたまま乾燥できる点が挙げられます。しかし、天然乾燥では、木材を乾燥させるまでに半年~1年ほどの時間が必要となります。そのため、伐採してから短期間で木材にしたい企業にとっては、天然乾燥は向かない方法だといえるでしょう。

葉枯らし乾燥の方法

葉枯らし乾燥とは、天然乾燥のように枝や葉を取り除く前の段階で乾燥させる方法です。木材を山側に向けて切り倒し、伐採した場所で自然に乾燥させます。葉には、蒸散作用と呼ばれる水分を自然に減らす作用があります。葉枯らし乾燥も天然乾燥と同様に木材の色やツヤが綺麗に保持できますが、乾燥させるために半年ほどの長い時間がかかります。葉枯らし乾燥のメリットは、害虫の発生を防ぐフェノールという成分が発生することです。葉枯らしだけで乾燥が十分に行えなかったときには、天然乾燥・人工乾燥も行うようにしましょう。

水中乾燥の方法

最も乾燥に時間がかかる方法に、水中乾燥があります。水中乾燥は、丸太の状態で約半年から1年間水に浸けておきます。その後、木材を外に出し、再び約半年から1年間かけて乾燥させます。水中乾燥は長期間要しますが、木材の品質を保持しやすく、反りや割れなどを防げるといわれています。水中に木材を沈めることで、木材の中の不純物を洗い流すことができ、木材の表面も美しく仕上がります。ただし、水中乾燥をする場合には、通常の天然乾燥に加えて、水中で保管する期間も必要になるので、最も根気の要る乾燥方法だといえるでしょう。

人工乾燥の方法

人工乾燥には、低温除湿式と高温式、高周波式の3種類の方法があります。低温除湿式では、木材を乾燥庫に入れ庫内の温度を上昇し除湿させます。低温除湿式で乾燥させる場合には15~30日ほどかかりますが、他の人工乾燥の方法よりも木材の色味やツヤを保持させることが可能です。高温式では、100度まで庫内の温度を上昇させるため2~3日で木材の乾燥が完了できます。ただし、急速に乾燥させるため木材に負荷がかかり、変色や内部割れの原因となるケースもあります。高周波式では減圧させた庫内に木材を入れ、高周波で熱を加えて乾燥させます。高周波式は1日で乾燥が完了しますが、設備費が高いことがデメリットだといえるでしょう。

3.木材はどの程度乾燥させれば良いの?

木材を乾燥させるときには、木材における含水率に着目することが大切です。木材のなかにどれくらいの水分が含まれているかという指標になるのが含水率であり、どの程度乾燥させれば良いのかを知ることができます。短時間で含水率を求める際には、含水率計を使用します。木材を乾燥させている間は、木材が水分を吸収することもあり含水率は上下します。一定期間乾燥させ、木材の含水率が安定した時の含水率のことを平衡含水率と呼びます。つまり、平衡含水率となる時点まで乾燥させることができれば、それ以上の木材内の水分の変化は小さいことが期待でき、それ以降の材質の変化も小さくなると予測することができます。

人工乾燥では、1~30日程度かかり、手法によって期間も異なります。天然乾燥や葉枯らし乾燥、水中乾燥では半年~1年以上かかるため、製品として安定するまで長期間要することがデメリットだといえるでしょう。

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